「もっと速く」は正しい願いです。でも、速くするための変更が、一番大事な入口(申込フォーム)を止めてしまったことがあります。私たちの失敗から、AIに任せるときの“線引き”の大切さをお伝えします。
何が起きたか
サイトの表示を速くする作業をAIに任せました。ページは確かに速くなったのですが、あとで確認すると申込フォームが送信できなくなっていました。表示を軽くするために、本当は必要だった部品まで削ってしまったのが原因です。速くはなったのに、肝心の“申し込みの入口”が閉じていたのです。
なぜ起きるのか — AIは「速くして」に忠実すぎる
AIは「速くして」という指示に、まっすぐ忠実です。速さと引き換えに何を犠牲にしてよいのかまでは、こちらが伝えないと判断できません。イメージは、「部屋を広くして」と頼んだら、大事な棚まで捨ててしまった模様替え。今回、私たちは「申込・問い合わせ・決済は絶対に壊すな」という前提を渡していませんでした。
いちばん効く一手 —「壊してはいけない機能」を先に渡す
対策はシンプルです。作業を頼む前に、絶対に壊してはいけない機能(申込・問い合わせ・決済など)を名指しで伝える。そして変更後は、その導線を実際に1件通してみる(申込を最後まで送信してみる)。
こう頼むと危ない:「ページを速くして」。 こう頼めば安全:「ページを速くして。ただし申込フォームと問い合わせは絶対に壊さないで。作業後に私が申込を1件テストします」。
やりすぎ注意 — 怖がって何も変えないのも損
逆に、事故を恐れて改善をまったくしないのも、もったいない話です。コツは大きな改修を一度にやらず、小分けにして前後を見比べること。守るべき機能を先に伝え、変更後に必ず試す——この2点さえ押さえれば、安心して大胆に速くしていけます。
まとめ
速くすること自体は危険ではありません。危ないのは「速さの代わりに何を失うか」を伝えないことです。守るべき機能を先に渡し、変更後に必ず1件試す。これだけで事故はぐっと減ります。AIに任せる範囲の線引きでお困りのことがあれば、当機構へお問い合わせください。
よくある質問
Q. 速くする作業は避けたほうがいいですか?
A. いいえ。重要な機能のテストをセットにすれば、安全に進められます。速さの改善はむしろ積極的にどうぞ。
Q. 毎回テストするのは大変では?
A. 申込や決済など“お金と申込に関わる導線”だけでも必ず確認すれば十分です。全部を毎回試す必要はありません。
Q. どこまで細かく指示すればいい?
A. 「壊してはいけないもの」を1〜2個名指しするだけで十分効きます。全部を細かく決めるより、守る一線をはっきり伝える方が実用的です。
