制作の舞台裏
【制作の舞台裏 第13回】作ったあとの数字の読み方
公開して21分後、閲覧数は9だった。「やはり伸びない」と結論を出しかけたが、翌朝には259になっていた。作ることより難しかったのは、出したあとの数字を読むことだった。今回は、私たちが実際にやった誤読を3つ公開する。
誤読① 21分の数字で結論を出した
1本目のリールを出して、すぐに管理画面を開いた。閲覧数9。「フォロワーが6人しかいないのだから、まあこんなものだ」と書きかけた。
翌朝の数字は、閲覧数259・閲覧した人198人。桁が違った。この種の配信は、出した直後ではなく数時間から1日かけて広がる。
判定は24〜48時間後。出した直後の数字で方針を変えない。
誤読② 一覧表の数字を成果として読んだ
次に、投稿の一覧表に出ていた「リーチ132」を見て「過去最高だ」と書いた。これも間違いだった。一覧表の列と、投稿ごとの詳細画面に出る「閲覧した人」は、数え方が違う。
さらに紛らわしいのが、閲覧数と閲覧者数の差である。実測で閲覧数259に対して閲覧者は198人だった。短い動画は繰り返し再生されるので、閲覧数はその分だけ膨らむ。
人数で読む。回数で読むと、同じ人が何度も見ただけで「広がった」と誤解する。
誤読③ 母数を見ずに内訳を読んだ
3つ目が、いちばん危なかった。閲覧者の年齢内訳を見て「狙っている層と重なっている」と判断しかけた。そのときの閲覧者は14人である。14人の内訳に意味はない。
実際、地域の内訳は母数が足りないと表示すらされない。表示されない項目があるということ自体が、「この数字で語るには早い」という合図だった。
この3つを1日のうちに全部やったので、対策を仕組みの側に入れた。実測が5本たまるまでは「まだ結論を出しません」と表示するようにしている。人間の側の自制心に任せない。
