制作の舞台裏

【制作の舞台裏 第7回】画像・動画AIの“つまずきポイント”集

公開日: 2026.08.25

きれいな画像を1枚だけ作るのは、もう簡単だ。難しいのは「1つの連続した作品」に仕上げることである。

私たちは121シーン・677枚のカット画像と486本の動画を作る過程で、1,652枚の画像と367本の動画をボツにした。今回は、実際にハマった落とし穴を共有する。

つまずき①:同じ人が、毎回別人になる

同一カットの生成結果比較。眼鏡が消え、髪型と顔立ちが別人になっている
左が採用版、中央と右が不採用。中央は眼鏡が消え、右は髪型と顔立ちが変わっている。

いちばん多かったのがこれだ。原因は、指示文に人物の見た目を文章で書き添えていたことにある。「胸下までの長髪」と書けば、AIはその文章に忠実な別人を描く。

人物の見た目は文章で説明せず、前のカットの画像そのものを見せて引き継がせる。

詳しい経緯は第3回で扱った。ここでは結論だけ書く。見せられるものは、説明せずに見せる。

つまずき②:同じ部屋が、別の部屋になる

人物だけではない。同じ室内の続きのカットなのに、家具の配置や壁の色が変わる。あるカットでは3回連続で部屋が別物になった。

対策は人物と同じで、前のカットの画像を見せてから描かせること。加えて、生成した直後に前のカットと並べて確認する工程を入れた。「あとでまとめて確認」は必ず漏れる。

つまずき③:動きの途中の絵を作ってしまう

動画AIは、開始の絵と終了の絵の間を補間して動かす。ここで私たちは、開始の絵に「動いている最中」の姿を描かせてしまったことがある。

結果、動画の冒頭が不自然になった。歩き出す途中の姿から始まると、その前の動きが省略されたように見える。

開始・終了の画像は「静止した状態」を描く。動作の途中を描かせない。

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