制作の舞台裏
【制作の舞台裏 第7回】画像・動画AIの“つまずきポイント”集
きれいな画像を1枚だけ作るのは、もう簡単だ。難しいのは「1つの連続した作品」に仕上げることである。
私たちは121シーン・677枚のカット画像と486本の動画を作る過程で、1,652枚の画像と367本の動画をボツにした。今回は、実際にハマった落とし穴を共有する。
つまずき①:同じ人が、毎回別人になる

いちばん多かったのがこれだ。原因は、指示文に人物の見た目を文章で書き添えていたことにある。「胸下までの長髪」と書けば、AIはその文章に忠実な別人を描く。
人物の見た目は文章で説明せず、前のカットの画像そのものを見せて引き継がせる。
詳しい経緯は第3回で扱った。ここでは結論だけ書く。見せられるものは、説明せずに見せる。
つまずき②:同じ部屋が、別の部屋になる
人物だけではない。同じ室内の続きのカットなのに、家具の配置や壁の色が変わる。あるカットでは3回連続で部屋が別物になった。
対策は人物と同じで、前のカットの画像を見せてから描かせること。加えて、生成した直後に前のカットと並べて確認する工程を入れた。「あとでまとめて確認」は必ず漏れる。
つまずき③:動きの途中の絵を作ってしまう
動画AIは、開始の絵と終了の絵の間を補間して動かす。ここで私たちは、開始の絵に「動いている最中」の姿を描かせてしまったことがある。
結果、動画の冒頭が不自然になった。歩き出す途中の姿から始まると、その前の動きが省略されたように見える。
開始・終了の画像は「静止した状態」を描く。動作の途中を描かせない。
